NPO法人代表の"未来は僕らの手の中"

"音楽×福祉"NPO法人の代表が日々のあれこれを日記みたいにゆるーく書いていくブログです。

月光陽光

さて、前回は専門学校の実習のお話でした。

今回は専門時代の後半。ちょうど夏の実習の前にドイツに研修旅行に行ったり…

そんなお話。

 

【FLY TO GERMANY】

人生初の国外へ…。

名目上は、ヨーロッパの福祉施設の見学です。

12時間くらいのフライトだったでしょうか??

ドイツと日本の時差は8時間遅れなので、昼間に飛んで12時間経ってるのに、時計上では3〜4時間しか経ってないという。(間違ってたらすいません💦)

ルートは、関空〜スイス〜ドイツという感じ。たしかドイツで3泊したあとにアムステルダムに飛びました。

まず空港についた瞬間から空気が違う。

地質上というのももちろんなんですが、醸し出されてる感じが、もう、「あっ、ドイツ!!」なんです。初めてなのに、納得のドイツ感で。

どことなく獣臭っぽかった気がする。

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ウインナー好きそう

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私にとってドイツは服装、街並みなどがジブリの世界なのです。

道行く人、街並み、建物、クルマ、道路標識、全部がポストカードみたいで、それを見るのにキョロキョロしまくって…

もう、それだけで満足してしまったという、ワクワクしっ放し。

 

そして、ドイツの福祉施設に行きます。

前回話した実習で見た施設、日本の施設の印象とは全く違いました。

まず部屋が広い。そして、部屋によって全くカラーが違うというか、住んでいらっしゃる"その人"がハッキリ見てとれるというか。それが昔からのその人のスタイルなのか、今の趣味をてんこ盛りにしてるのかは分かりませんが、完全に"その人の空間、世界"なんですね。

施設という言い方がそもそも違うのかもしれないですね。

おもしろいなと感じたのは隣人同士の部屋の扉が真横ではなく、真正面でもなく、斜め向かいになってるという。

その理由はお互いが部屋を出る時に必ず顔を見ることができ、自然とあいさつが交わせるからだそうで。一人ひとりを大切にしながらも、一人ぼっちじゃないを感じさせるような演出はさすがだなと。

あと、これは次のオランダだったか、ハッキリ覚えてなかったので友人に聞きましたが、認知症の人達がベランダでバーベキューしてたり、広い庭にはハンモックがあったりと、なんともフリーな場所だったと。

 

日本ならどうでしょうか?

「そんなん、ケガしたらあかんから」

「事故になったらどうするつもり⁉️」

「何かあったら責任取れない」

という感じでしょうか。

 

少し余談になりますが、介護の座学で必ず出てくるリスクマネジメント(危険予測)。

いろんな危険性を想定、把握し、対策を考えるということですが、大切なことですよね。

しかし、それらをクリアにするのは大変なことです。仮に万全を期したと思っていても、何かが起こる可能性はゼロではありません。

「だったら何もしない方が、自分達のリスクは

 回避できる。」

というのが、大半の介護の仕事をしてる人の本音だろうなと思います。残念ながらこれは、その後10年介護の仕事をしてきた中で実際に感じてきたことです。

「事故がないように」のための"見守り"なのか「事故を起こさないか」の"見張り"なのか

どちらともとれてしまうケースもありました。

まさしく、前回のブログで書いた「理想と現実のギャップを埋めること」の正体なのかもしれませんね〜。

 

その点、ドイツやオランダでは、

たとえ認知症を患っていたとしても

今のその人をまるごと受け入れてるんだなぁ

と感じました。

そのあたりかな?日本の福祉と視点が違うと感じたところは。

 

日本の施設は、ある程度似たり寄ったりというか、ここにはコレがあって、あそこにはアレがあってみたいな感じがベースにあると思うのですが、どちらかというと、介護する側の視点。

"介助者がケアしやすいように"な視点が強いと思う。最近でこそだいぶ変わってきたと思いますが、私がドイツに行ったのは2001年ですからね⁉️今ようやく…ってな感じですかね。

 

まだまだ"介護とは何ぞや?"な頃の自分達にとっては福祉の持つ本来の価値観に触れた感じでした。

ちなみに、私たちが渡航したのは5月でした。

ドイツでは中学の社会で習った"白夜"の時期。

夜がめちゃくちゃ短い時期なのです。

夜の9時になっても、昼間のように明るい

変な感じでした。ただ、その時間になると街中にいる人の層は変わってました。

子供はいなくて、若者がたむろしてる感じでしたね(^^)

ハッキリ覚えていませんが、夜中の11時〜2時くらいだけが暗かったような…。気付いたら外が明るくなってました。でも、これも貴重な体験です。日本では味わえないことですね。

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夜中の2時過ぎにカーテンを開ける

 

【そして、国境を越えてオランダへ】

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ここは、時間の流れが不思議な感覚でした。

なんせ街中が、平日の真昼間なのに「どう見ても休日やろ?」みたいな、ゆっくり、まったりした流れだったなぁ。

日本の慌ただしい日常のムードと全く違う。

 

時間の流れがゆっくりに感じれたら、いろんなモノがハッキリ見えたり、いろんなコトに気付けるんだなと実感しました。

心が洗われるって、こーゆーことなんかなぁと思いました。感覚が研ぎ澄まされるので、オススメです(^^)

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街行く人達も、みんなニコニコして目があうとだいたいあいさつしてくれますね。

オランダでは、ゴッホミュージアムアンネ・フランクの家に。

アンネの家は、なんとも言い難いです。

アンネの日記」を読まれた方はなんとなくイメージできると思いますが、人の歴史の悲しい記録ですよね。

とまぁ、貴重な経験となったヨーロッパ。

「楽しかったなぁ〜」と帰りついた関空のゲートにて、私一人だけが警備員2人に連行…。

ボディチェックに荷物検査をされるという…。

オランダはアムステルダムから乗ってきた若い男性で、ちょっと髪が長めの場合は薬物などを持ってないかのチェックをされるそうな。

すごい終わり方です…。

 

この旅で一番感じたのは、"みんな違う"ということ。日本人もドイツ人もオランダ人も、それぞれが違うからこそ、お互いに自分にないものを持っているんですよね。それをけなし合うんじゃなくて、少しでも認め合えたらいいんじゃないでしょーか。その方がいろんな発見があっておもしろいし、なんせWIN WINがいい♪

 

【月光陽光】

そんなこんなで専門時代が過ぎて行くのですが、遊ぶことがメインでした。けっこうクラスのみんなといる時間が長く、濃い時間だったかな。学校の中のクラスという単位で考えたら、たぶん一番良かったんじゃないかな。

2年間同じだったというのもありますが、大きかったのは、やはり同じ道へ進む仲間と共に成長していけたということかもしれません。

共に遊び、同じことに努力し、同じことに悩み、夢を語り合い…まだこの頃の私はフワフワしてましたが(^^)

その後の人生は人それぞれですが、今でもみんなの活躍は誇らしい。

あまり会うことはなくなっても、風の便りに頑張ってる姿を耳にすることで切磋琢磨しあえるというか。

福祉におけるスタートが同じなだけに、「みんなに負けてられんな」と思うし。

 

そして無事に卒業、国家試験も補習を受けてなんとかギリギリ合格という。

そして、福祉職のタマゴとしていよいよ仕事に就くわけです♪

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必死に⁉️なってる卒業試験前

 

「胸の奥でベルが鳴る

 発車のベルが鳴り響く

 よく晴れた夏の朝は

 ひとかけらの感傷だ

 溜め込んだ知識がクサれば

 知ったかぶりより直感だ

 今だけが生きてる時間

 なのになぜ待っているのだ

 

 安っぽい夢が輝けば

 もう何もかも捨てて行くよ

 しがらみ足を取る生活は

 月光陽光オレを照らすよ

 月光陽光なんて力強く

 

 遠くからは大きく見える

 近付けばそれほどじゃない

 空っぽに見えるけれど

 キレイに澄んだ水がある

 

 安っぽい夢が輝けば

 もう何もかも捨てて行くよ

 しがらみ足を取る生活は

 月光陽光オレを照らすよ

 月光陽光なんて力強く」

             (月光陽光/ザ・ハイロウズ)

 

今回もありがとうございました😊