NPO法人代表の"未来は僕らの手の中"

"音楽×福祉"NPO法人の代表が日々のあれこれを日記みたいにゆるーく書いていくブログです。

突撃ロック

事業所名は決まりました。やりたい方向性もほぼ決まりました。しかし、これから"個人"ではなく、"法人"として動いていくことになるのですが、いかんせんズブの素人ですから、まずは法人になるまでのことを一つずつクリアしていく必要がありました。

 

【目次】

 

 

 

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"NPO=ボランティア"というイメージ

"NPOはボランティア"というイメージを持たれてる人もあるかもしれません。たしかに、「慈善事業」的なイメージは僕もありました。

なので、最初は「え?NPOって、事業活動していいん?ボランティアじゃないの?」

と思ってました(^^)

 

その名のとおり

NPOとはNon Profit Organizationの略です。

Non Profit=非営利

Organization=組織、団体

営利を目的としない市民の活動がそもそものNPOです。そしてNPO法人とは、NPO法という法律において要件を満たした人の集まりのことで、都道府県に認証されて設立した組織。誰でも彼でも勝手に名乗ることはできません✨

もともとは阪神淡路大震災のときのボランティア活動がスタートなんですが、ご興味のある方はまた調べてみて下さいね。

NPO法人として運営できる事業は20種あって、その活動が不特定かつ多数の人の利益に増進するものとあります。

広く社会的に利益がある活動…健康・福祉、まちづくり、観光、文化、教育、まぁ色々とあります。障害福祉もこれにあてはまるんですね。

しかし、"非営利=お金をもらってはいけない"というのではないんです。

要は活動で得た利益を分配しないって意味。利益はあくまで活動にしか使えないわけですね。ん?活動にかかるお金って…??

めっちゃ簡単に説明します。

いわゆる"組織"として継続して活動するには、人がいる、場所がいる、活動に必要な道具であったりと何にもなしの身体一つでは何もできるわけないですよね。

人件費、事務所などの家賃、交通費、光熱費など、いわゆる経費というものは、当たり前ですが発生します。ですから、当然スタッフのお給料も発生しても何ら問題なし。で、そのためには法人として資金の調達が必要です。

事業に必要な資金は法人として調達するのですが、それがいろんな寄付であったり、補助金であったり、助成金であったり。

高齢、障がいなど福祉サービスの場合もサービス提供に関するお金は公からいただいてる部分があるので、ザックリ言うと補助金(でいいかな??)になりますね。

…とは言いましても、限界なく稼ぐというのはまた話が別ですが、難しくなるのでこれくらいにしときます(^^)

 で、まぁNPO法人を作るためには、まず人がいります。何よりも自分を含めた5人の理事(監事)と、その5人を含めた10人の社員を集めなければいけません。

と言っても、実際に一緒に業務をするのではなく、「法人のやることに賛同しますよ〜」という協力者?関係者?…分かりにくいので、ファンということにしときましょうか(^^)

私はそう捉えてます。もちろん実務的な面で関わる場合もあるけど。とにかく10人のファンを獲得するべく走り回ります。

 

最初から話を知ってて、理解してくれてた職場の同僚、元同僚からはOKをいただきます。そして、昔から私の事をよく知るヤツ(福祉の道を教えてくれたヤツ)にも相談します。

 

考えが甘い

けっこう勢いで話をしました。自分の中では、もうやることがハッキリしていたので、漠然とした「できる。賛同してくれるやつもいる。」という、ちょっと慢心なところがあったのかもしれません。当然こいつもきっと賛同してくれるだろうという感じで話します。

「うんうん」と聞いてくれていましたが、突如切り替えされます。

やりたいって気持ちは分かった。今の感じから自分の中ではハッキリしてるんやろし、もう絶対やるつもりでおるんやろうけど。お前、それは絶対成功できるって言えるんか?まだ始ってないからぼやけたイメージなんは仕方ないんかもしれんけど、具体的なものが見えへん。お金はどうすんの?自分の生活は?どうなったら成功で、どうなったら身を引くとかって分かってるん?やろうとしてることの需要はどれくらいあんの?なんのコネもないままに勝算はどれくらいあんねん。自分でやっていくって意味ほんまに分かって言ってる?オレには勢いだけで軽く聞こえる。」と…。

言葉が詰まりましたね。急ブレーキをかけられたというかね。逆に言えば成功することしか考えてなかった自分がいました。彼は続けます。

あのな、遊び半分でやるつもりちゃうやろな。バンドとは訳が違うやろ。お前のわくわくした感覚って間違いはないと思うんやけどそれじゃ足りひんわ。一番身近なツレを説得できんようなヤツが世の中説得できるわけないやろ。そんな甘い考えのままでやって成功できると思ってんのか??オレはツレとして、ツレやからこそ言う。他のヤツらからしたら、やって失敗しても残念やったなで終わるかもしれんけどな、そうじゃない。人生かかっとんやろ。そんな生半可なまま始めて事業失敗しとるヤツなんかなんぼでもおるわけや。オレはそんなんは絶対に嫌やからな。だから今のままでは悪いけど協力するつもりはない。

めっちゃ言われました…めっちゃ言ってくれました…。

勢いよく出向いて、凹んで帰るという…。

たしかに、どこかで「自分で始める!!」ってことに浮かれてた部分があったのも事実で、夢見心地なだけだったことにも気づきました。

きっと、見透かされてたんですね、彼には。

「そうか、やっぱり難しいんやろか…」という思いが頭をよぎったのは事実。ましてや、同じ福祉といえどやったことがないことをしようとしている…。

急に足もとがすくんでいたのもまた事実。

”失敗”という文字が全身にのしかかってきた感覚ありました。そうなると、自分のみならず家族、友人、関係者に迷惑かけてしまう。

しばらく考えました。

要は覚悟が足りていなかったんです。

実際、やる気は出しつつもその当時の仕事(ケアマネ)にまだ見切りをつけてもいなかったし、むしろめちゃめちゃ忙しかったので新事業のほうは口だけで、進んでるようで進んでいないという事実…。そらそんな気持ちではできるはずもないし、説得にも何にもなるわけがありませんよね。

しかし、その時間のおかげでいろんな側面、今まで見ていなかったことを見ようとするようになりましたね。それで諦めるくらいならしないほうがいいってのも分かりましたし、もっと本気出せと言われているような気持ちになりました。そして、あらためて自分でやりたい、やってやるというエンジンかかりました。

 

それから、いろいろ調べたり、話聞いたり、動きが出てきました。

まず、時間を捻出するために今の仕事を辞めることを決めます。

ちょうど、春先のこと…。

自分でやりたいことがハッキリしたので、7月いっぱいで辞めます。

施設のトップに申し出ます。これまでの辞めてきた人を思い出すと簡単にはやめれないかもしれないなぁと思っていましたが、予想外に「最初から言ってたもんね。そうか、ついにか。がんばってね。」とすんなり受け入れてもらいました(実際は後任が決まらず8月いっぱいまででしたが)。

 

マーチングバンド

その友人との話以降、考えていたこと。就労支援の事業というものについては決まってはいましたが、どういう法人でやっていきたいのか。いわゆる設立の趣旨ってやつ。

世の中いろんな人がいて、私の活動にも賛同してくれる人、反対というか叱咤をくれる人もいる、本当にイロイロなんですよね。

前回の記事でも書きましたが”仕事を通していろんなつながりの場”を作りたいってのが一番頭にあるのですが、まずは一人ひとりを大事にしたいなって思ってました。

みんな一人ひとり名前も違うし顔も違うし、性格、好きなもの、生まれ育った環境も違う。それらのバックボーンが今のその人を作ってる。

で、そんな人がつながるもの…。

自分の中でパッと浮かんだのは音楽。言語も人種も年齢も性別もいろんなものを越えたところにあるものって私にとっては音楽だったんです。

「あ、やっぱり全てのキーはこれや」と。

バンドの良さって、ギター、ベース、ドラム、ボーカルといろんなパートがあって全部味というか良さが違うよなってのがヒントになります。

それがもっと広がるとどうなるか…。

そうか、一人ひとりって楽器やなと。

そして、その楽器ってのはそれぞれにしか出せない音(メロディー)があるよな。それはそれで素晴らしいんやけど、その音が重なり合ったら(ハーモニー)もっと重厚で魅力的なものになる。オーケストラってそうですよね、あれだけの楽器で一つの音楽を奏でるんですからね。

そこに楽しさとかわくわくした感じを出したい、もっとたくさんの人を巻き込みたいなって考えると、その場所でしか味わえない、会場に来た人にしか感動が伝わらないオーケストラとかバンドは少し違うのかな??

ついでに言えば人とか人生って止まってるんじゃなくて進み続けるもので…。

たまたまその時に家で流れていたアニメでマーチングバンドの演奏が流れて

「あ、これや」

マーチングバンドの演奏しながら進むってのがピッタリきたんですよね。

その場所じゃなくても、どこかでつながる感じ。

「おっ、やってるねぇ。行ってみようかな。」みたいなね。

ハーメルンの笛吹きはちょっと違うかもしれないんですけど(笑)、わくわくする場所に行ってみたくなるそんな団体がいいねと。

そして法人名を「マーチング」にしてみました。

そして、例のツレに話に行きます。でも、今は役員にお願いするのはやめておくと、こっちから話します。

そうか、分かった。ハッキリしたんやったらやるべきや。でも、オレは何かあった時に外からサポートする。こけた時に何とかできるように見守る。あとは、これからも言い続けるわ。ちょっとうっとうしいことを言うヤツも必要やからな(笑)」と。

ありがたいですよ、こっからいっぱい協力してもらう日が来るんですけどね(^^)

あとの役員、社員は、協力を得て何とかなりました。

 

晴れて「特定非営利活動法人マーチング」として一歩を踏み出すのです。

 

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永遠です

永遠です

永遠です

突撃ロック

 

ずっと眠ってた

ずっと黙ってた

 

おおい 呼んでいる

おおい 行ってみよ

遠くに 何かが 見える

 

勉強よりも いま

大切なもの

 

おおい 呼んでいる

おおい 行ってみよ

見つかりそうなんだ

 

永遠です

永遠です

永遠です

突撃ロック

 

未来は ほら 追い抜いて

本当は そら 飛べるふね

 

そっと行くのか

ぱっとやるのさ

 

おおい 呼んでいる

おおい 行ってみよ

いま やれそうなんだ

 

永遠です

永遠です

永遠です

突撃ロック

 (突撃ロック/ザ・クロマニヨンズ

今回もありがとうございました😊